僕と漫画の話

漫画の思い出を書き連ねてみようと思います。

【転職活動編】思わぬリアクション

初めての転職活動の思い出を書き連ねてみます。
 
前回のお話はこちら。
 

 

当然、上手くいかない

 
ADを辞めて、のんびりとニートをしていた僕は、
「埋もれてしまっている面白いコンテンツをもっと世に広めたい」
という思いのもと、WEB広告の営業職を目指すと決めた。
 
……が、なかなか転職活動は上手くいかなかった。
 
業界も業種も未経験だったんだからそりゃそうだ。
 
特にスキルも経験もない僕は、面接も全然うまくいかなかった。
 
面接では決まって「テレビ業界でADをやっていた」というところに食いつかれた。
 
決まって、
「大変だったでしょ~」
とか
「よく3年も続けたね~」
 
と、いったリアクション。
 
それをフックに話を広げられたら、面接ももっとうまくいっただろうけど、
コミュ障の僕はそれが出来なかった。
 
何十社か面接を受けているうちに、一回だけすごく手ごたえがある面接があった。
 
面接で漫画の話をした時だ。
 
僕は履歴書の「趣味・特技」の欄に「漫画を読むのが好きです」と書いていた。
 
みんな、普通はもっとまともなことを書いているのだと思うけど、
僕は人に自慢できるような、アピールできるような趣味も特技も持っていなかったから、
正直に「漫画が好き」と書いていた。
 
当然、面接官はそんなところにわざわざ着目はしてこなかったんだけど、
一回だけ「漫画好きなの?」と聞いてきた面接官がいた。
 
僕は驚いた。
まさかこの部分に着目されるとは思っていなかったので、
質問の答えなんて何も用意していなかった。
 
テンパりながら、それでも素直に正直に、漫画が好きということを話そうと思った。
 

当時ハマっていた作品

 
当時、 筒井哲也先生の作品にハマっていた。
筒井先生がご自身のHPで公開していた、「DUDS HUNT」を読み、その世界観に一気にハマった。
 
「予告犯」なんかは、のちに実写映画化もされたけど、
原作は全3巻と少ない巻数にも関わらず、
凝縮されたストーリーと、現代社会へ警鐘を鳴らす、あのメッセージ性に心を奪われた。
 
さらに、筒井先生の作品にハマった理由は、
「マンホール」という作品に襲い掛かった悲劇と、
それによって生まれた「有害都市」という作品の生い立ちにある。
 
「マンホール」は「寄生虫を利用した犯罪事件」というテーマの、ホラー・サスペンス作品。
この作品は2009年、長崎県で「少年保護育成条例に基づく有害図書類」に指定された。
 
自分が生み出した作品を「有害図書なんて言われた筒井先生の気持ちは、
僕なんかじゃ推し量れないけど、相当辛かったと思う。
筒井先生が運営するこのサイトに詳しいことが書かれているので、ぜひ見て頂きたい。
 
そんな騒動があって、筒井先生は新たに「有害都市」という作品を発表した。
 
「有害都市」は、近未来の日本で、過剰な表現規制に苦しむ漫画家を描いた作品だ。
 
筒井先生ご自身が、「マンホール」有害図書類指定されて、
そのご経験をもとにこの作品が作られたのかと思うと、
 
いかに苦悩されたかというのが伝わってくる。
 
読んでいない人はぜひ読んでいただきたい。
 

そんな話をしてみたら

 
さて、話は僕の面接に戻る。
 
面接官に「 漫画好きなの? 」と聞かれ、話の流れで、
「今どんな漫画にハマっている?」と聞かれた僕は、
筒井先生の漫画にハマっていて、これだけの魅力があるということを
たどたどしく話した。
 
面接で漫画の話をしたところでどうにもならないだろ。
僕はそう思っていたが、面接官のリアクションは違った。
 
「面白いね~」
 
え!?
面白い…?
 
僕は好きな漫画の話をしただけなのに。
 
今までの面接では一回もなかった好印象…?
 
なんで?
 
いや、そういえば前もこんなことがあった。
 
AD時代、喫煙所で嫌いなディレクターと話していた時、
進撃の巨人の話をしてみたら、初めてディレクターから「面白い」と言われた。
 
僕の漫画の話は面白いのか…?
 
面接官は僕の漫画の話を「面白い」と言ってくれたあと、ちょっと悩んだ様子だった。
 
空気が読めない僕でも、その面接官が何を考えているのか分かった。
 
「漫画の話は面白かったけど、それで採用していいのかな…」
 
明らかにそんな顔だった。
 
その後、面接官は別の人を読んできて、今度はその人と話をした。
 
「漫画が好きなんだって?」
 
僕はまた、筒井先生の作品にハマっていることを一生懸命話した。
 
その面接官も僕の話をちゃんと聞いてくれた。
 
営業職の面接なのに、なんで僕は漫画の話ばっかりしているんだろう。
 
結局、その会社は不採用だった。
 
まあ、どんなに漫画の話が面白くても、それで営業が務まるとは限らない。
そりゃそうだよな。
 
けれど僕は「漫画の話が面白い」と言われたことに舞い上がっていた。
純粋にうれしかった。
 

振り返ってみて

 
この時のこと、今までずっと忘れていたけど、
このブログを書くにあたってふいに思い出した。
 
もともとこのブログは、今の僕がやりたいことを見つけるために始めた。
それがちょっとずつ見えてきたかもしれない。
 
僕は、漫画を描くのは好きになれなかったけど、
やっぱり漫画を読むのは大好きだ。
 
そして、好きな漫画の話をしている時間も大好きだ。
 
そしてそして、僕の漫画の話は、たま~に面白いと言われる。
 
喫煙所でディレクターに話した進撃の巨人の話。
就活で話した筒井先生の話。
 
このとき「面白い」と言われたのは嘘じゃない。
これは自信を持っていいのだと思う。だぶん。
 
じゃあどうする?
 
これを踏まえて、僕はこれからどうしたらハッピーになれるのか。
 
 
それは分からん。
まだわからん。
 
もうちょっとこのブログを続けてみよう。
そしたら何か見えてくるかも。
 
続きます。